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うろほろぞ
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「が、ガラシャ様っ!」

突然大声で呼ぶ蘭丸に驚いて、ガラシャはびくりと面を上げた。
「な、なんじゃ、いきなり・・・。驚くではないか」
「も、申し訳ございません・・・。
ですが、その・・・、ついでですから、もう一ヶ所、ガラシャ様に癒してもらいたいところがあって・・・」
恥ずかしそうに言葉を続ける蘭丸を見て、なんだそんなことかと思いながら、
ガラシャは一旦外した腕輪を片方だけつけた。
「構わぬぞ。今日はそちには・・・、本当に世話になってしまったからのう。申してみい」
「で、では遠慮なく・・・」
蘭丸が何故か腕輪をつけている方とは反対の腕を、傷む部分に誘導する。

───そこは、彼の左胸だった。

「・・・?特に傷はないようじゃが・・・」
訝しがるガラシャに、触れている腕から蘭丸の激しい心音がどくどくと聞こえてくる。

「・・・えっ・・・?」

その感覚に、ガラシャは震えるような何かを感じたような気がした。


「・・・ガラシャ様・・・」
「な、なんじゃ・・・」
左胸に当てた彼女の手を握り締めながら、彼はそっと彼女の近くへと寄ってくる。

「痛いのです、ここが。貴女様を見る度に、想う度にずきずきと疼くのです。
今日もこちらに参られると聞いてすごくすごく蘭は嬉しくて・・・、嬉しくて、胸が痛むのです」

ちゃり、と外れたままのサスペンダーが音を立てる。
頬を赤くして切実に訴えてくる彼に、ガラシャは目眩を覚えそうだった。

───なんてことだ。あんなににっくき敵だったのに。


逃げられず、逃げたいとも思えず。気づけば組伏され、蘭丸の顔が真上にあった。

「無理にとは申しません、けれど、・・・ずっとずっと、お慕い申しておりました・・・。
光秀様から聞く貴女様のお話が、楽しみで仕方がありませんでした・・・。
初めて会った時から、蘭はずっと貴女様を見るたびに、想う度に胸を痛めておりました・・・!」

訴えるかのように切々と言葉を紡ぐ蘭丸に、ガラシャの胸はぎゅうと締め付けられる。
これが彼の感じている痛みなのだろうかと、ふと彼女は思った。
「私は・・・、そちのことが憎くてたまらなかった。父上を取られてしまったような気がして・・・。
でも、・・・でもどうして・・・?今は私も胸が痛む・・・。」

泣き出しそうなくらいに顔を歪ませて、蘭丸はガラシャのか細い体を思い切りぎゅうと抱きしめた。
「・・・ん、んっ・・・」
余りの力強さに息が止まる思いをしながらもガラシャはそれがとても嬉しくて、
やはりありったけの力で彼を抱きしめる。

細くて、少し硬い体。男なのだと、改めて実感する。

しばらく上に下にと体勢を変えながらお互いの体を抱き寄せた後、蘭丸が躊躇いがちにガラシャに尋ねた。
「あ、あの、・・・唇を重ねても、良いですか・・・?」


「む・・・、ぅふ・・・、ぅ・・・」
押し付けられるように唇を重ねられ、
ガラシャは多分に息苦しさを覚えながらも、必死で蘭丸に答えた。

乱れた髪からは頭飾りが外れ、赤い髪があちらこちらへと遊んでいた。
そのうちに開いた口の隙間から舌を差し込まれ、ガラシャの体がびくりと跳ねる。
「んふ、む・・・ぅ!」

カチカチと音を立てて当たる歯が、ゆるりと舐められる口内が、彼女体に徐々に熱を与えていった。
ぴちゃぴちゃと音を立てる互いの唇がどうにもいやらしい。

やがて互いに空気がどうしても必要だとなったときに、やっと彼らは唇を離した。
「・・・っぷ・・・はぁ・・・っ!!」
お互い息を荒げながら、必死に新鮮な空気を肺に流し込む。

「はぁ・・・ぁ・・・、も、申し訳ございません、無理をさせてしまって」
顔を赤くして涙を滲ませているガラシャを見て、蘭丸は済まなそうに頬を撫でた。
「あ、あの、初めてだったので・・・。・・・言い訳にもなりませんが・・・」
少々情けない顔をしながら蘭丸が再度彼女を抱きしめる。
ガラシャは彼の背中をゆっくりさすりながら、構わぬよと笑った。

「・・・胸の痛み、少しは収まったか?」
蘭丸の耳元で、彼女が呟く。
「収まったというよりも、緊張しすぎて心の臓が飛び出しそうです」
同じく顔を赤くしながら、蘭丸が困ったように笑った。

「私は・・・、もっともっと胸が痛くなった。」
再びぎゅっと彼の体を抱きしめて、ガラシャは熱に浮かされたようにそう囁く。


「が、ガラシャ様、」
「のう、蘭丸・・・」
一旦体を離し、起き上がって彼女は彼の顔を見据える。
そして胸元の赤いリボンを、自分からしゅるりと解いた。きっちりと閉じていた胸元が、
少しだけ緩くなって白い喉元が顔を出す。

「私の胸の痛みを治すことが出来るのは、きっと、・・・いや、ただ一人、そちだけじゃ。
斯様に幼い体ではそちにとって不足なのかもしれぬが・・・」
「滅相も御座いません、ガラシャ様!」
皆まで言わせず蘭丸が声を上げる。
「私にとって貴女様は・・・。・・・その、憧れていた、大切な人だから」
膝をついてにじり寄り、そっと少女を抱きしめる。

「お願いです、ガラシャ様の全てを・・・、蘭にお見せください」


「・・・うん」


本当に小声で、ガラシャはそれだけ言った。



それはもし見る人が見れば、ある種の禁忌を感じるのかもしれない。
年端もいかない、美しい少年少女が西洋人形のような服を脱がしあい、
そして伸びきっていないほっそりとした肢体をぎこちなく、しかし激しく絡ませる。
どことなく倒錯的な二人の秘め事は、初夏の輝かしい太陽から隠れた部屋の陰の一室で
ひっそりと、しかし熱を持って続けられていた。


どうやって脱がしたら良いのか分からないガラシャのドレスを、蘭丸は苦心しながらもなんとか剥いてゆく。
見たこともない女体と触れたこともないそれの感触に胸を焦がしながら、
必死に彼女の服に手をかけていく彼を、ガラシャは期待と不安の表情で黙って見つめていた。
やがて最後の衣類を手間をかけながらも慌しく脱がせると、そこから白く柔らかいガラシャの肢体が浮かび上がった。

蘭丸は初めて見る女子の体を食い入るようにじっと見つめた。
反対にガラシャは、恥ずかしさに頬を染めて目を瞑る。

薄く肉がついた彼女の体は、未発達だがそれがまた儚げな魅力を醸し出している。
幼い乳房の真ん中には、薄桃色の頂きが控えめに色づいていた。
ただ好奇心で、蘭丸は不躾に二つの乳房をぎゅうと握ってみる。

「や・・・痛・・・!」
閉じていた目を見開いて、ガラシャが呻くように声を上げた。
「も、申し訳ございません!」
慌てて手を離し、今度はそっと掌で包んでみる。
外側は柔らかくふにふにしていて、内側は少し硬いしこりがあるように感じられた。

「・・・柔らかい」
蘭丸は乳房の少し温かくすべすべしている肌触りとその肉感に感動しながら、恐る恐る、しかし何度も掌で撫で回した。
「ぁ・・・や、・・・な、何かこそばゆい様な・・・、へ、変な感じがするのじゃ・・・」
一方でガラシャは、彼の掌に時々触れる先端に妙な感覚を覚えていた。
手や指が通り過ぎる度に、びくりと小さく体を震わせる。

それに気づいた蘭丸は掌で乳房を揉みしだきながら、指先で先端をくりくりと押さえた。
「ひゃっ・・・!?ん・・・ぁ・・・、ふ・・・」
むずがゆいような気持ち良さを感じて、ガラシャは戸惑いながら声を上げる。
その様子を見ながら蘭丸は、今度は胸元にちゅ、と口付け、先端を舌先でゆっくりと舐めあげた。
「んやあっ、や・・・、な、なに・・・、ぁ・・・!」

そんなガラシャに心奪われ、彼は激しく乳房に唇を落とす。
片方を指先で捏ね繰り回し、もう片方を唇と舌で吸ったり舐めたり、
あるいは優しく噛み付いたりすると、彼女は困ったように身を捩じらせた。
「いぁ・・・っ、ふ・・・ん、ぁあっ、か、噛んだら、駄目・・・!」
ちりちりと体の奥底に火花を散らされているような快感を覚えながら、ガラシャは必死で声を上げた。
更に蘭丸は首筋を舐め上げ、鎖骨に舌を這わせガラシャの体を堪能する。


「ら、蘭丸に・・・、食べられてしまいそうじゃな・・・」
息も絶え絶えに苦笑しながらガラシャが言うと、
「私はこれからガラシャ様をいただいてしまうのですよ」
と彼は笑って、再度彼女に強い接吻をした。


喘ぐガラシャに気を使いながら、蘭丸は手を少しずつ下に持っていき、秘部へ触れようと試みる。
すると意外にもあまり抵抗なく、彼女の両足はするりと彼の手を通してくれた。

見ることが出来ないので、太ももを撫でていた手を確認するように少しずつ上に持っていくと、
いきなりぬめっとした感触が指先に触れる。
「うわっ!」
これには蘭丸が驚いて、思わず声を上げてしまった。

「す・・・、すまぬ、あの、・・・ら、蘭丸・・・」
涙目になってあたふたとするガラシャを見て、傷つけてしまったような気がした蘭丸は、慌てて声を上げた。
「いえ、あの、私も初めてですから、その色々と驚くことも多くて・・・。・・・すいません。」
言って恥ずかしそうに目を伏せる。


「・・・でも、こうなっているということは、気持ちが良いということなのですよね?」
ぬるぬるとしているそこを探索するように指でにちにちと触れながら、彼は確認するように彼女を見上げた。
「こ、これが、気持ち良いというのかは・・・、私も初めてだから分からんのじゃが・・・」
困ったように彼を見返して、ガラシャは蘭丸の空いている手を自分の下腹部にそっと置いた。

「・・・ここら辺の中の方が、疼く様な、じりじりと炙られているような気になってしまう・・・」

無邪気に伝えてくるそんな彼女を愛しく思って、蘭丸は彼女の名を呼んで何度も何度も抱きしめた。
ガラシャもそれが嬉しくて、彼の頬に自分の頬を満足そうに摺り寄せる。
ひとしきりそうやって互いの体温を感じた後、蘭丸は恐る恐るガラシャに尋ねた。

「あの・・・、蘭は何度も言うように初めてにございますから、
ガラシャ様にはつらい思いをさせてしまうかもしれません。
それでも懸命に励みます故・・・、・・・よ、宜しいですか?」

必死の様相で睨み付ける様に見てくる蘭丸を可愛らしく思いながら、
ガラシャは満面の笑みを浮かべて顔を縦に振った。

「・・・それでは、参りますね」


ズボンを脱ぎ、下穿きを取って全裸になった蘭丸は、
すっかり膨張しきったそれをそっと、ガラシャの蜜壷の入り口に押し当てた。



「ひ・・・!?ゃぁああああああっ・・・!!」


それまで感じていた甘ったるい疼きとは全く違う、
ただただ自分を引き裂くように進入してくる異物に、ガラシャは痛みを覚えて悲鳴を上げた。
堪える余裕もなく涙を零して、縋る様に蘭丸の背中を必死で抱きしめる。

「ぁう・・・、申し訳ございません・・・!」
反対に蘭丸は、蜜壷の肉圧にこれまでにない、初めての快感を覚えていた。
それでもガラシャを少しでも苦しめないようにと、あくまでじりじりと自身を埋め込んでいく。

それは数分にも満たない時間だったが、二人にとっては恐ろしく長い時間。


「・・・これで、全部です・・・」
脂汗で額に張り付くガラシャの前髪をそっと掻き分けて、蘭丸は喘ぐように言ってガラシャに笑いかけた。
「ふ・・・ぁ・・・。き、きついものじゃのう・・・」
苦しそうにしながらもなんとか笑みを返そうとする彼女が痛々しくて、蘭丸は何度もガラシャの唇に口を寄せた。

そして少しずつ、動かしていく。

「きゃ・・・、ひん!やっ!あぅっ!」
擦れる度に激痛を感じ、奥を突かれる度にほんの少しの快楽を感じながら、
自分の体に夢中になる蘭丸を、ガラシャは離れないようにぎゅっと抱きしめる。
それに答えるように、蘭丸の腰使いは少しずつ激しさを帯びていった。

「いぁ、んっ、ら、蘭丸、・・・お、奥が・・・、きもち、いいかも・・・!」
余りに必死で返事が出来ない蘭丸は、腰をどっぷりとガラシャに打ち付けることでその要望に答えた。

「あっ・・・!ぁ、んはっ、ん、ら、んまる・・・!」
「・・・ふ・・・ぅ、ガラシャさ、ま・・・!」
まじないの様に二人とも互いの名を呼び続けながら、次第に高みへと昇っていく。

やがて蘭丸の腰使いが一層激しくなると、ガラシャは甘い声を上げながら身悶えた。
「やぁ・・・!蘭丸、奥が、・・・奥が気持ちいいのじゃ・・・!!」
「は・・・っ、ん、ガラシャ様・・・!」
「んやっ、はぅ!ああっ・・・!す・・・ご・・・!」
痺れる様な快感に酔いしれるようになった頃、蘭丸が困ったように鳴いた。

「すいませ・・・、も、もう気持ちよくて・・・」
「ふぁ・・・?なに・・・・・・、・・・っひゃあっ!」
顔を真っ赤にして、切なく口を開けながら彼はガラシャの中に自分の精を注ぎ込む。
生暖かい感触と、びくびくと震える彼のものをガラシャは感じとった。

「ぁ・・・、ガラシャ様・・・。申し訳ございません・・・」
今日何度も口にしている謝罪を述べながら、蘭丸は彼女の胸に顔を埋めた。
優しい気持ちになりながら、ガラシャはそんな彼の頭を宥める様に何度も撫でてやる。


気持ちよさそうにまどろむ蘭丸を見ながら次第にガラシャも眠くなり、二人は繋がったまま眠りに落ちていくのだった。



「で、結局信長んとこへの訪問は滞りなく済んだのかね」
「まあ、な・・・」


数日後の同じ場所で落ち合ったガラシャと孫市は、先日話し合った信長へのお礼訪問の話になっていた。
今日のガラシャは落ち着いた赤を表立たせたいつもより少し派手目の装いだったが、
子供っぽく見えることもなく、艶やかな雰囲気に仕上がっていた。

少しばかりガラシャを心配していた孫市は、予想外のガラシャの反応に肩透かしを食らったような気になってしまう。
「あんなに蘭丸のことを気にしてたってのに意外だな。
・・・もしかして話してみたら予想外にいい男だったもんで、仲良くなっちまったりしたのか?」
「べ、別にそういうわけではないが・・・、・・・まぁ、色々分かった気がする・・・」

言いにくそうに眉をしかめながら、孫市の顔を見ずに返事をするガラシャに、彼はどことなく寂しさを感じてしまう。
「ふぅん?まっ、仲良きことは良きことかな、ってな。下手に険悪な関係よりかは、良かったのかもしんねーな」
「そうかもしれぬのう・・・」

上の空で返事をし続けるガラシャにいい加減苛立ちを覚え、何かを言おうとしたときに、
突然彼女は孫市を真剣な表情で見つめてきた。

「孫市・・・」
「な、なんだ?いきなり真面目な顔しやがって」
言われて少し顔に憂いを見せながら、それでもガラシャは彼を見つめた。

(・・・なんだぁ?こりゃ・・・)

彼はそんな彼女の表情に、幼くも妙な色気を感じ取ってどきりとしてしまう。
「怪我も病気もしておらぬが、私は最近いつも胸を痛めてしまう・・・」
自分の胸元にそっと手を置いて、ガラシャは伏し目がちに呟いた。
その淑やかな仕草に、孫市は思わず唾を飲んで見つめることしか出来ない。

「そちも、このように胸を痛めることがあるのか?どうしたら、独りでこの痛みを和らげることができると思うか?」
縋るような目つきで見てくる彼女から目を逸らして、こりゃ骨抜きだと彼は心の中で舌を巻いた。
「どーしようもねーだろ。・・・そういうことは張本人に聞いてみるこったな」
いまいち曖昧な答えに的を得なかった彼女は、釈然としない顔でありながらもとりあえず相槌を打った。

それから数分話した後自分の理性に危険を感じてしまった孫市は、
用があるからなどと適当に言葉を並べ立て、逃げるようにして里へと馬を走らせた。


(──あんな餓鬼まで女にしちまうたぁ、織田家の魔性ってのはつくづく恐えもんだ)


半ば何かに呆れながら、孫市は胸中で嘆息して独りごちる。
「あー、でも、俺が教えてやるってのも有りだったよなぁ、絶対」



ちょっとだけ悔しそうに呟いた声もすぐに風と共に消え去って。

蝉の鳴き声が本格的な夏の到来を告げるように忙しなく鳴き続ける、そんな夏の午後だった。


最後の小話のラストは
「蝉たちが本格的な夏の到来を告げるようにして忙しなく鳴き続ける、そんな夏の午後だった。」
が正しい表記であります。すませんorz

注意点に入れるの忘れてた・・・。
つガラシャが過度にゴスロリですorz


ガラシャを見た瞬間にゴスロリだ!と思ったために、
ガラシャの心情などを表すことが出来るような色のかわいいゴスロリ服(脳内)を着せてみました・・・。
萌えてくれれば幸いかと。

光秀の娘っちゅーことで蘭丸と接点ありそうだなと思ったのと、
二人ならなんか若いエロさがでそうと思って書きました。
以前投下したのも蘭丸メインだったのでそろそろ他キャラ書きたいです。

読んでくださった方はどうもでした。
名無しに戻りますノシ


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