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うろほろぞ
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「自宅療養中にしては真面目に摂生しているみたいね。元気そうじゃない」
何度もしつこく鳴る煩いチャイムの音に眠りを妨げられ玄関まで歩いていくと、ガラスの張られたドアの向こうにはパラメディックがいた。俺は邪魔な松葉杖を壁に立てかけ、ドアを開けて彼女を部屋へと入れた。
「うんうん、顔色もいいし、食事もきちんと摂っているみたいね」
笑顔を見せながら手を伸ばし、俺の頬を撫でて触診する。医者のする事なのでそのままやりたいようにやらせていたが、頭を撫でられ結局腹が立って振り払う事になった。子供扱いされたようで気に入らない。
「何しに来たんだ。怪我ならもうすぐ治りそうだし、医者の出番はそろそろ終わりだぞ?」
学会の予定が重なっていたとはいえ入院中もろくに顔を見せなかったつれない主治医には嫌味のひとつでも言ってやりたくなる。苛立ちながらさっきまで寝ていたソファーに腰を下ろし、よくよく彼女の格好を見て驚いた。
「……珍しい格好だな」
「年甲斐もなくって、思ってる?」
グレーの地に大きな緑のグラデーションカラーの花の模様が散ったワンピースの裾は短く、柔らかそうなシフォン生地の奥には小さな膝頭と弾力のありそうな太ももが惜しげもなく覗いていた。
「いや、似合ってるさ。いつものパッとしない服よりよっぽどいい」
「……それは褒められているのか微妙な感想ね」
俺の気が利かない言葉にふくれながら裾をくしゃりと握った。座っている俺の視線は目の前にある肉感的な太ももにいとも容易く釘付けになってしまう。
「何しに来たか、知りたい?」
言いながら俺の首にするりと腕を絡め、コーラルピンクで艶やかに染められた形のいい唇が俺のそれへと重なった。唇を割って入ってきた柔らかい舌が俺の口腔をじっくりと犯していく。清楚な外見には似つかわしくない大胆で淫靡なキスに鼓動が高鳴り、少し気が遠くなる気がした。
「先週に予約入れてた診察をすっぽかしたから、出張で様子を見に来てくれてんだと勝手に思っていたんだが……」
「それもあるけど……あの約束、忘れたの?」
言いながら唾液で濡れた唇を手の甲で軽く拭う仕草がやけにいやらしく感じた。俺は記憶を辿り、ある事を思い出して頭を抱えた。
「あれはそのままの意味で言ったんだがな」
「慰めてくれるんでしょう?」
スネークとEVAの再会後、微妙な空気を纏うようになった彼女に俺は確かに「泣きたい気分なら胸ぐらい貸すぞ」とは言ったが……。
「忘れさせてよ、好きにしていいから……ダメ?」
こういう女の口説き文句に何回俺は引っかかるんだろう。罠だと知りつつも好んではまってしまう自分を恨みつつ、俺は彼女の手を取った。


「ね、気持ちいい?」
気持ちよくないわけがない。彼女の上下に動く手の中で硬くそそり起っているそれは、もう既に限界を感じ始めていた。細い指が先端のふくらみと窪みへ滑り、俺を愛撫する。
「……いつまであんたは服着てるつもりなんだ、そろそろ脱げよ」
俺だけが下半身を剥かれ弄ばれているのはやっぱり面白くない。ワンピースの裾から手を入れ太ももの外側から尻を触ると、そこはしっかりと張りがあって滑らかだった。
「や……だめよ、擽ったいじゃない」
諌めるにしては甘い声を出して身をよじる。触られると弱い場所なのかもしれない。俺は調子に乗って下着の裾からさらに奥へと指を進めた。
「んっ……あっ……」
そこは既にびっしょりと濡れていた。キスと軽い触りあいしかしていないのにこんな状態になっている事を考えると、やけに興奮してしまう。
「もうっ……やめてったら……」
指の腹でふっくらと充血した入り口をなぞると、彼女は俺から逃れるようにソファーのクッションへと倒れこんだ。力が抜けて開いた脚の間から白いレースの下着がちらりと見え、余計に扇情的な眺めになってしまっている。
「脚、上げろよ」
俺に言われるまま脚を上げる。白いレースの下着を脱がせて左右に大きく開かせると、彼女は恥ずかしそうに片手で顔を覆った。
もう我慢ができなかった。深さもあり気持ちが良さそうなそこに硬くなったものを押し入れると、驚くほどスムーズに滑り込んでいった。
若干狭いと感じるものの柔らかく熱い。中をかき回すように動くと、彼女の腰も俺の動きに合わせて吸い付くように蠢く。すぐにでも達してしまいそうな快感に、俺は呻いた。
「ね……構わないからそのまま、出して」
火照った顔で俺を見上げ、甘い言葉を囁く。挿入してからまだいくらも経っていないというのに、俺は言われるまま彼女の中で達した。
「あなたって意外と素直なのね、可愛い……」
満足そうな笑顔で言って。外見に似つかわしくない貪るようなキスをする。濡れた舌が俺の唇を撫で、俺の舌を彼女の中へと誘った。
どくどくと脈打つ俺を彼女の粘膜が断続的に締め付け、再び高めさせようとする。感じやすい両方の粘膜を同時に弄ばれ、俺は二度目の快楽に身を任せる事にした。

ワンピースと下着を脱がせると、白くて大きな乳房が目の前に現れた。弾力があり、つんと上向きに張っている。
「見てるだけ?……触らないの?」
悪戯っぽい笑みを見せ、俺の手を取って誘う。そのまま手を這わせると俺の手で覆っても少し覆いきれないくらいの十分な質量があった。心地よさにたまらず顔を埋めると微かな香水の香りが鼻腔を擽った。
充血してふっくらと起っている先端に舌を這わせる。それだけで過敏に反応する彼女を困らせたくなり、俺はそこを重点的に愛撫する事にした。
おざなりになっているもう片方のそこを指で転がし嬲りながら夢中で吸い付くと、彼女の唇から焦れるような声が漏れた。
「あ、そこ……ダメ…っ…」
顔を見上げると伏せられた目は潤んでいた。見られている事に気付いたのか恥ずかしそうに俺から視線を外し、瞼を閉じる。
羞恥心に苛まれている彼女の姿は、俺を興奮させるには十分すぎた。滑らかなストッキングで包まれたままの脚を左右に開かせ、俺は二度目の挿入を試みた。
しっとりと濡れそぼったそこに押入れるとコーラルピンクの唇から鼻にかかったような声が漏れたが、俺は構わず突き上げた。
先ほどよりも乱暴に扱っているのに、彼女は悦んでさえいる様子だった。俺の名を時折呼びながら小さな手で俺の二の腕を掴み、胸に顔を埋める。
恥らっているようなその素振りとは裏腹に、俺の腰へと脚を絡める。より深くなった結合に俺は身震いした。
「ねえ……もう、私……っ」
「……まだ早いだろ、先生」
抱きつかれ軽く爪を立てられた背中の痛みが今まで眠っていた嗜虐心を呼び覚ましたようだった。小刻みに震える脚の位置がずれ、履いたままのパンプスのヒールがひやりと俺の尻へと触れた。

こんな事なら、勢いでも構わないから適当な理由をつけてあの時に手をつけておくべきだったのかもしれない。あの頃好んで持ち歩いていた雑誌のグラビアガールより、よっぽど魅力的だ。
試してみたのはこれが初めてだったが、口での奉仕の快楽はなかなかのものだった。
俺の起ちあがったそれに丁寧に舌を這わせ、時折俺の様子を見る彼女の姿は可愛らしく思えた。手を使っての愛撫と違い刺激は少ないが、扇情的な奉仕中の光景に、俺は心を躍らせた。
「なんでも飲み込みが早いんだな、先生は……さっき教えたばかりだってのに」
素直すぎる態度に、つい辱めるような事を言ってしまった。パラメディックは言葉を聞いてちらりと俺の様子を伺うように見たが、特に気にする風でもなくそのまま奉仕を続けた。
深く飲み込むと、座っている俺の膝に彼女の胸が押し付けられ、そのまま柔らかく形を変えた。本当に下らない事だが、怪我を負ったばかりのせいで足の感覚がいまいち鈍いのが悔やまれた。本来なら暖かい彼女の体温が伝わってくるはずだ。
「要領の悪い女の方が好みなの?」
俺が教えた事を応用し、咥え込んだままじっくりと吸い上げるようにして根元から先端へと唇を滑らせ、辿りついた場所を舌先でねぶりながら訊く。生意気な口を利く気力はすでに失われていた。
「強いて言えばどちらも好み、かな……」
溜息を吐くように力ない声しか出せない。何度も乱暴に扱ったせいでくしゃくしゃに乱れてしまった赤い髪を手で梳いてやると、彼女は俺自身から手を放し、気持ち良さそうにふっと吐息を漏らした。
そのまま指の甲で柔らかい頬を撫でると、目を閉じた。まるで猫が主人に懐いているようで、つい口元がにやけてしまう。
「それは良かったわ」
どこか恍惚とした顔のまま立ち上がり、俺の肩に両手をついてそのまま体重をかけた。自然とソファーに組み敷かれる体勢になる。
「怪我、つらいでしょう?……まかせて」
俺の体に跨り、治りかけの胸の傷跡にキスをした。彼女の配慮にまかせ、俺は眼を閉じて全身から力を抜いた。
目を閉じると嫌でも他の感覚が研ぎ澄まされる。硬くなったそこに彼女が触れ、導かれて暖かい場所へ辿りつくまでの感触は今までの経験と比べても生々しい感覚として俺の中に残った。
目を開けると、動かない俺の上でゆっくりと揺れる女のシルエットが映った。蠢く腰に手を沿え、滑らかな曲線を描くボディーラインを辿ると微かな嬌声が部屋に響いた。
もう夕暮れだ。レースのカーテンで遮られた柔らかい日差しも夕闇に飲まれつつある。薄暗い部屋のせいなのかはよく分からないが、彼女の行動は次第に大胆になっていった。
唇を引き結び殺していた声を開放し、体を動かして繋がったままのそれを自らの体から引き抜き、腰を落として再び中へと誘う。
普段は冷静な彼女の乱れた息遣いを聞きながら、俺は幾度目かの絶頂を迎えた。

考えてみれば女と一緒にシャワーを浴びるのも久しぶりだった。何度も抱き合ってすっかり汚れた体を清め、濡れたままシーツの間に潜り込むと、パラメディックは俺の髪をくしゃくしゃと撫でた。
「おい、やめろよ」
「短い髪もなかなか似合うわね。玄関で見たとき、見違えちゃった」
コロンビアでの監禁生活で伸びきっていた髪と髭は、退院した後すぐに整えた。彼女に見せるのは確かに今日が初めてだった。
「休暇中とはいえ、いつまでもだらしない格好だと女性にも呆れられそうだしな」
「休暇中なら、きちんと通院しなさい」
検査と診察をサボった事を思い出したようだ。俺は内心、舌打ちした。
「明日の昼過ぎに予約を入れておくわ。必ず来るように」
「了解」
どうせ買い物に行こうと思っていた。ついでに寄ればいいだろう。返事をして抱き寄せると彼女のうなじからシャワーの後に使ったタルカムパウダーの柔らかい香りがして、なんとも言いがたい満足感が俺の体を満たしていった。
昼間あんなに眠ったのに急に睡魔が襲ってきた。うとうとし始めた俺の髪に彼女がキス落としてくれた気もするが、確かではない。
目覚めると横に彼女はいなかった。

コロンビアで囚われて尋問を受けていた最中、考えていた事はいくつもある。
私的で本当に下らない望みだが、生きて帰れたら好みの女と飽きるほどしようと思っていた事もあった。
神はどこかにいるのかもしれない。一応望みはかなったようだ。
買い物を終えて病院に着いたのは12時すぎだった。大きな総合病院なのでどこに行けばいいのかいつも迷ってしまう。
館内図を見て辿りつくとすぐに看護婦が俺の名を呼んでくれた。通された診察室には見慣れた姿があった。
「こんにちは、キャンベルさん」
「こんにちは、よろしくお願いします」
笑顔を見せてくれたが昨日とは随分態度が違う。冷ややかな視線をレントゲンに向け、俺の脚を触った。
「体の調子はどうですか?」
調子がいいか悪いかなんて、昨夜さんざん確かめたくせに。
「いいですよ。ただ少し、今日に限って体がだるい気がします。腰とか」
「……腎臓の検査結果も正常値なので問題ないと思いますよ。なにか無理でもしたんじゃないですか?不摂生はしないように十分気をつけて下さい」
僅かな沈黙がやけに痛い。彼女の冷静なコメントに、横で準備をしていた看護婦が噴出した。笑いたければ笑えばいいと思いつつも少し恥ずかしくなった。あんたが来いと言ったから来たんじゃないか。つれない態度が憎らしい。
「完治してますね。定期健診が必要なので次は二ヵ月後にでも来てください。忙しいお仕事でしょうから都合のいい時にでも予約を入れて下さい」
さらさらとカルテにペンを走らせ、メモに病院の連絡先番号を書いて俺に渡してくれた。どうやら診察予約を入れる時の番号のようだ。完治していると言われたのは嬉しいが、次に会えるのが二ヵ月後というのは寂しい。
「怪我をきれいに治す為のお薬も後で出しますから、毎日忘れないで飲んで下さいね」
笑顔で話す彼女に、俺は持ってきた書類を渡した。ぎりぎりで思い出してよかった。
「これ、保険と労災の申請に使うのでよろしくお願いします」
渡した書類に目を通し、彼女は頷いた。
「では早めにお渡しした方がいいですね。今日はもう時間がありませんけれど数日中に用意しましょう」
机の引き出しを開け、小さな紙にメモし、俺に手渡した。紙の正体は名刺だった。先ほどの番号とは違う番号が書かれている。
「私の自宅の番号です。病院にはいない事が多いので、書類を取りに来られる日が決まったらこちらに連絡をして下さい」
看護婦が診察室からいなくなったのを確認し、俺は小声で訊いてみた。
「先生、この番号は私事でも連絡してかまいませんか?」
「どうぞ。ただし時々兄が出ると思いますけれど、それでも宜しいですか?」
どうやら一人暮らしではないようだ。少し落胆しつつもそのまま胸ポケットにしまった。なくさないようにしなければ。
「ではまた後日」
「お大事に」
決まりきった挨拶を交わし受付で薬と領収書をもらって外に出ると、もう日が傾き始めていた。でかい病院の手続きは面倒で困る。
駐車場に停めていた車に乗り、貰った名刺を手にとって眺めた。しっかりと彼女の本名の書かれたそれが、今はやけに愛しく感じた。

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