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うろほろぞ
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ザザー……


ある港町。船乗り達が色々なものが入った大きな箱を担いでせわしなく行き来している。その上では、ウミネコがミャアミャアと鳴きな
がら空を旋回していた。

ある若者が港の桟橋を散歩していた。青い空を見上げて、今日も暑いなあ、と呟く。服をぱたぱたやって服の中に風を送りながら海に目
をやると、波に揺れる水面が強い日差しを反射させて彼の目を灼いた。反射的に目を逸らすと、水平線の向こうにはバベルの塔のように
天高くそそり立つ入道雲。目下は快晴であるが、風向きを考えると明日くらいには雨が来るだろう。そんな事を考える。

と、水平線の上に黒い点のようなものが見えた。

「……ん?」



一隻の見慣れぬ船が港に向かってきていた。







    ★    ☆    ★    ☆




ある船の一室。
一人の男が机に向かってなにやら作業をしていた。黒いズボンに黒いベルト、膝下まである長い丈の黒いコートを裸の上に直接着るとい
う、なんだかよくわからない格好をしている。しかもこれまた黒いサングラスをかけており、机の上に置かれている周囲に長いつばのつ
いた黒い帽子は、もはや疑いようもなく男の物であろう。
時折垂れる前髪をうざったそうに払いながら、熱心に作業を続ける黒い男。なんだか奇妙な図であった。

扉の外でトタトタと誰かが走る音が聞こえて来る。その音は段々近づいてきて、やがて扉が勢いよく開いた。


バキィッ!!

ガスッ! ゴツッ!

「あがッ! いッ!いてェェエ!!??」


少々勢いが良すぎたようで、開いた扉は見事に男の後頭部に激突。男は机と椅子とその他周囲のものを巻き込んで崩れ落ちた。
悶絶する男に向かって、扉を開けた……もとい、蹴破った主が爽やかに言った。


「ジョニーったら、こんなとこで何やってんだよー! 暗いよー。 こんな日陰で遊んでないで、外に出よっ? ねっ、アタシと一緒に
夕陽を見ながら情熱的な一時を過ごそうよっ!」
「うるせぇェっっ!」


額と後頭部を押さえながら、ジョニーが怒鳴った。どうやら後頭部に受けた衝撃でつんのめって机にヘッドバットをかましたらしい。


「やだー、誰も見てないんだからそんな照れなくったってぇ♪」
「違うっつってん……あーテメ、また蝶番ちょうつがいブッ壊しやがったな! 何個目だと思ってんだ!」

過度の力を受けてイビツに変形してしまった金属片を見て、ジョニーが叫んだ。

「えーと……昨日2コ壊したからー、……、26コ目かな?」
「今朝もやったから27個だ! ったく……いっそドアはやめて開き戸にしちまうか……」
「あ、開き戸ってあの西部劇のバーみたいなアレ? いいねっ、そうしよっ!」

手放しで喜んでいる少女には反省する様子が微塵もない。ジョニーはがっくりとうな垂れた。こいつちっとも反省してやがらねぇ……。
少女に説教をするのを諦めて、散乱した机や椅子を元に戻し始めるジョニー。その背中に向かって少女が声をかける。


「ねージョニー、外に行こうよー」
「あー? 外に出ても夕陽は見えねえぜ、まだ10時だ。 つーか俺は今忙しいんだよ、ちょっとあっち行ってろ」

言いながら、ようやく元の配置に戻し終えた(扉以外)ジョニーは再び机に向かった
少女がジョニーの手元を覗き込む。

「何やってるの?」
「見りゃわかるだろ、旗だよ。 快賊旗。 こないだウミネコが突っ込んで破れちまったからな、補修ついでにちょっと改良を加」
「わージョニーったら顔に似合わず家庭的ー! 素敵っ! 尊敬しちゃう惚れ直しちゃうー!」
「テメーは自分で話振っといてほったらかしかい!」

怒鳴るジョニーだが、少女には全く意に介した様子はなく、逆にジョニーにしがみ付いて肩に顔を埋めて離れようとしない。
ジョニーは既に少女に対して何かを諦めているようで、肩をすくめて再び作業に戻った。



そのまましばらくジョニーの作業が続く。彼の器用な針さばきは中々のもので、補修、補強、そしてちょっとした刺繍まで入れてしまっ
た。少女はうっとりとその作業に見とれている。
と、そこへ誰かが部屋の前を通りかかった。扉が壊れているのに気付いて部屋の中を覗き、少女の背中を見つけると、ため息をついて言
った。


「メイさん、またやっちゃったんですね……」
「あっ、ディズィー!」

その場違いに明るい声に、ディズィーは思わず苦笑いを浮かべた。バンダナから伸びる青い髪とリボンを巻いた尻尾を揺らしながら部屋
に入る。

「これで27個目ですよね……」
「うーん、ジョニーの事となるとついつい我を忘れてやっちゃうんだよね……。 ごめんね、また直してくれない?」
「「はぁ……」」

ディズィーとジョニーのため息が重なる。

「ディズィー、悪いが頼む」
「いえ、それは構いませんけど……、でも蝶番、確かあと3つしかありませんよ」
「まあもうすぐ町につくから大丈夫だと思うが……」
「とりあえず後で直しておきますね」
「おう、助かる」
「サンキューッ、ディズィー!」


「「はぁ……」」







    ★    ☆    ★    ☆







船籍不明の船がやって来たという事で港町は騒然となったが、しかしその騒ぎはすぐに収まった。船籍が判明したからだ。
謎の船を確認してすぐ、港からは使いとして船を出した。十分な警戒をしつつその船に接触し、そして身元を確認したのである。


ジョニー快賊団。


義賊として名を馳せており、その組織は、創始者のジョニー以下全て身寄りを失った戦災孤児で構成されている。
中でもジョニーとメイの両名はその筋ではかなり有名で、賞金取りまがいの事をして各地を回っているのである。この地にも何度か訪れ
た事はあった。



「なんでアタシ達だってわかんなかったんだろうね?」
「旗をつけてなかったからだろうな」
「あ、そっか」
「テメーが邪魔すっから遅くなったんだぞ」
「ごめんごめん。 さ、降りよっか! まずは蝶番だねっ!」
「テメー聞いてねぇな……」





    ★    ☆    ★    ☆




ところが、ここで問題が発生した。



ジョニーとメイを先頭に快賊団の面々が船を下りると、各々が思い思いに久々の陸で小休止をとっていた。
しかし、突然船の方が何やら騒がしくなった。

「……ん? なんかあっちの方で騒いでねぇか?」
「うん、そうだね……なんだろ? 行ってみよっか」

ジョニーとメイが並んで歩くと物凄い身長差があった。ジョニーは184cmの長身であり、一方のメイは158㎝、頭一つ分違う。
喧騒に近づいてきた辺りで、突然ジョニーが立ち止まった。サングラスの下で目がスッと細められる。
メイも立ち止まり、何事かとジョニーを見遣る。ジョニーが何かを言うのを待っているようだった。
しかし、突然ジョニーの顔は緩み、笑いながら言った。

「あーんだよ、あいつら転んでもみくちゃになってんじゃねーか……しょーがねぇなァ。。 おいメイ、もう戻ってていいぞ」
「……? うん……」

怪訝そうな顔をしたものの、ジョニーがそう言うのならば、といった感じで踵を返すメイ。そしてジョニーは喧騒の中へ入って行った。



ジョニーには見えたのだ。喧騒の中で人の輪ができていたのを。そして、その中には、ディズィーがいた。
それだけで、大体の予想はついた。


「チッ、こんなとこメイが見たらブチ切れて大暴れしかねねェしな……。ここは俺がなんとかするしかねぇか……」



人ごみを掻き分けて喧騒の中心へ辿り着くと、ディズィーを快賊団の女の子達が守るように立っていて、それに詰め寄るように港の人間
が押し寄せていた。双方譲らずに激しく言い争っているが、はっきり言って平行線で、とても決着が着くとは思えない。ディズィーはジ
ョニーの姿を認めると、救いを求めるような目で彼を見た。ジョニーは頷いた。


「あー、あー、ちょっとてめェら聞いてくれ」
「なんなんだあんたは!」
「俺はこの船の責任者だ」

それは静かな声だったが、不思議とよく透った。
周囲がどよめく。帽子、サングラス、服、そしてその手に握られた刀に視線が移る。
群集から一人の男が一歩前に出た。どうやらそいつが港の責任者のようだった。

「あ……、あんたがジョニーか」
「そうだ。 なんなんだ、この騒ぎは?」
「そ、そうだ! おいアンタ、こいつはなんだ?!」

言って男はディズィーを指差した。ディズィーがビクリと身を固くする。

「尻尾が生えてるじゃないか。 人間じゃない、ギアなんだぞ! あんたが戦災孤児を集めてるのは知ってるが、なんでこんな奴が混じ
ってるんだ!」

男の発言に同調するように、人ごみから「そうだそうだ!」「ギアなんか連れてくんな!」等という罵声が飛び交った。中には耳を覆い
たくなるような言葉もあった。男勝ち誇ったように言い放った。

「さあ、ギアを引き渡してくれ!」

ディズィーが俯き、快賊団の女の子達の顔が怒りに朱に染まる。今にも爆発しそうだったが、ジョニーが腕を上げてそれを抑える。

「俺は戦災孤児を集めているわけじゃない、居場所をなくした者に居場所を作ってやっているだけだ。 それはギアだろうと人間だろう
と、関係無い」
「ギアと馴れ合うつもりか? 滅茶苦茶だ! ギアは人間の敵なんだ。 知ってるぞ、アンタの親父だってギアに殺されたんだろう!」
「……なんだと……?」

ジョニーの声に気が篭る。サングラスに隠れて見えないが、しかし男はその視線に射抜かれて一瞬声を失った。

「……っひ」
「ギアが本当に人間の敵なら、俺達と彼女はどうなんだ。 俺達は実際に彼女と一緒にいて、そしてうまくいっている。 何の問題もな
い……彼女は俺達の仲間だ。 何も知らんくせに知ったような口を利くなッ」
「し、しかし……こ、この町の人は、そう思うかどうか……」
「…………」

急にしどろもどろになった男を見て、後ろで様子を見ていた快賊団の雰囲気がようやく緩んできた。そして、

「ジョニーさん……」

ディズィーの目の端には雫が溜まっていた。その言葉は、彼女が生まれてからずっと求めていた言葉だったのだ。
そして、そのお陰で勇気が出た。涙を拭うと、ディズィーは意を決して立ち上がった。


「あ、あのっ……」


視線が一瞬に集まる。怯え、戸惑いながらも、ディズィーは言った。


「私……皆さんに何かをしようという気は全くありませんが、でも、ギアというだけで怯えさせてしまうんです。 それはもう仕方のな
い事……。 だから、私は船で待ってますから、快賊団のみんなは町に行ってて下さい。 私は船でお留守番をしてますから……」
「……ディズィー」


サングラスごしに、ディズィーとジョニーの目が合う。「いいんです」、とディズィーは微笑んだ。
それは、未だ悲しみも湛えてはいたが、しかし納得が済んだ目だった。諦めではなく、納得を。


「……そういう事で、どうにかならねぇか?」

ジョニーが港の責任者の男に向き直って言う。
男も、なんというか、納得はいかないが、これ以上ゴネるとなんだか取り返しのつかない事になりそうに感じたので、

「……やむを得ん」

と呟いた。そして「しかしここにギアがいると町の人間に知れたら、すぐに出て行ってもらうぞ」と付け加えた。




こうして、騒動は双方が妥協する形でひとまず落ち着いた。








    ★    ☆    ★    ☆





騒ぎを片付けて戻ると、メイが頬を膨らませて待っていた。


「ジョーニーおーそーいーよー……」
「おー、わりぃわりぃ」
「あれ、ディズィーは? 下りたら蝶番買いに行くって言ってたのに」
「……あー、あいつならちょっと体調崩して船に残ってるから俺達で買いに行って来ようぜ」
「え? そうなの? ディズィー大丈夫かなぁ……」






    ★    ☆    ★    ☆





夜。


一日行動を共にしたジョニーとメイは、宿をとって休む事にした。


「やったっ! ジョニーと一緒の部屋だーっ!」
「あーうるせぇ……くそっ、部屋さえ空いてれば二部屋取ったんだが……」
「わーいっ!」





    ★    ☆    ★    ☆





「さて、明日も早い事だしそろそろ寝るか……ん?」

ベッドに腰掛けたジョニーが違和感に気付く。

「……何してる、メイ?」
「ぎくっ」

膨らんだ布団の中から声が聞こえた。しかし、そのまま黙り込む。
……しーん。

「…………」
「…………」

しーん。

「…………」
「…………」

しーん。


「何やってんだっつってんだよ!」

がばっ!

「きゃーん! ジョニーのエッチー!」
「えっ、あっ、ええっ!?」

沈黙に耐え切れずにジョニーが布団を捲り上げると、そこには全裸のメイがいた。

「きゃー! えっちーすけっちーわんたっちー!」
「3年たったらモンチッチ……って違うだろオイ!」
「なんでジョニーが怒ってんのよー逆ギレだよー」

一瞬パニックに陥ってしまったジョニーだったが、すぐに冷静に戻った。というのも、メイが意外と普通だったからだ。


…………。


「……ちょっと待て」
「はい、なんでしょう」

ベッドの上に座り、布団で前を隠しながらメイが応える。

「そこは誰のベッドだ?」
「ジョニーのです」
「お前のベッドは?」
「あっちのです」
「お前がいるべき場所は?」
「ここのです」
「なんでだよ!」

なんだかよくわからない空気になりつつジョニーが突っ込む。

「だってー、ジョニーの場所はアタシの場所だもんっ」
「『だって』って全然順接になってないじゃねぇか!」
「えー、いいじゃんいいじゃーん! ねぇジョニー、一緒に寝よ♪」

そう言うと、メイががばっとジョニーに抱きついた。

「お、おい……」
「しなだれかかってくるメイを思わず抱きとめたジョニーは、思いのほか柔らかいその肌に思わず……」
「勝手なナレーションを入れんな!」
「でもその手はなんなの?」
「ん? ……あ」

ジョニーは自分がメイを抱き締め返している事に気付いていなかった。

「ジョニーったら、積極的なんだから……♪」
「あ、いや、これはその……」

手は離したものの、バツが悪そうに頭をかくジョニー。視線はちらちらとメイの裸体へ行っている。
メイはここぞとばかりに畳み掛けた。

「ね、ジョニー……、お願い……」
「メ、メイ……」






    ★    ☆    ★    ☆







「……で、なんでわざわざ服着させるの?」
「読者の想像力を膨らませるためだ」
「読者?」
「ま、気にすんな。 俺の趣味でもある」
「やーん、ジョニーったら……」

そう言ってメイは少し頬を朱に染める。”どうでもいい”みたいな反応をされるとそういう事に対して恥ずかしさはあまり感じないのだ
が、こうやって意識されると、逆にとても恥ずかしくなる。


(う、うわー、どうしよ……いざとなると……)


半ばパニックになってジョニーに背中を向けてしまうメイ。心臓に手を当てて落ち着こうと深呼吸をする。


吸ってー、


吐いてー。


吸ってー、


吐いてー。


吸ってー、


吐「メイ?」


激しく咳き込むメイ。ジョニーは不思議そうにそれを見ている。

「メイ?」
「いきなり話し掛けないでよぉっ! もうっ、ジョニーったらっ!」
「……なんかよくわからんが、まあそれじゃ」


ぱくっ、といった感じでメイを抱き締めるジョニー。
メイは、せっかく落ち着けた心臓がまた一気に高鳴るのを感じた。ジョニーからメイを抱き締めたのは初めてだった。

「ジョニー……?」
「咳き込んじまって……酸素が足りないなら、俺が人工呼吸してやるよ」

気障っぽくそう言うと、メイの反応を待たずにジョニーはメイの唇を奪った。


「…………ん」
「……ちゅ……チュッ……」


そのままキスは大人のキスへと変わっていく。子供のような矮躯のメイと普通人に比べて背の高い方であるジョニーとが抱き合うと、メ
イの小ささが一層際立って、まるで幼い子供を抱いているような背徳感をジョニーに感じさせた。


「れろ……むぅ……」
「……ん……ちゅっ……」


これが初めてのキスであるメイは、しかしそうとは思えないほど積極的にジョニーを求めた。
やがて唇をジョニーが離すと、二人の唇をツーっと唾液の線が結んだ。メイが名残惜しそうにジョニーを見上げる。


「もっといい事してやるから……」
「じょにぃ……」






    ★    ☆    ★    ☆




ジョニーの手がメイのベルトを外す。メイはされるがままにぼんやりとそれを見ている。
ベルトを外し終え、足を撫でさすりながらスパッツを脱がせにかかった。
ふくらはぎから太股、外側、内側、マッサージをするように行ったり来たりする。メイは相変わらずぼんやりしていた。内腿で少し指を
立ててみると、メイがピクリと動いた。ジョニーは満足げに、再び愛撫を再開する。

「ふぁ……はぁ……」

いつの間にかメイの唇が開いていた。頬は紅潮し、目は潤んでいる。ジョニーはスパッツを脱がせた。それだけでまたメイは反応した。
そのままワンピースの服も取り去ると、アンダーシャツとショーツだけになる。メイは横を向いた。顔が真っ赤になっているのを自覚し
ていた。


アンダーシャツの上からささやかな双丘に触れると、メイの眉が寄った。そのまま円を描くように撫でてやると、メイは下唇を噛んで声
を必死に抑えた。
その反応を見るのはかわいくて楽しかったが、必死そうな顔を見ているとこのまま焦らすのもかわいそうに思えたので、ジョニーはアン
ダーシャツも脱がしてしまった。これでメイは下着だけになった。


「へ、変かな……?」
「ん?」

メイはスポーツブラをつけていた。胸はまだそんなに膨らんでいないからだったが、メイはその事を気にしているようだった。

「ジョニーも、胸おっきい方が好きだよね……」
「まあな」

ジョニーが正直に応えると、メイは悲しそうな顔をした。

「ごめんね、これからもっとおっきくなるから……」
「ちっちゃいのも嫌いじゃねぇからいいよ」


そう言うと、ジョニーはスポーツブラの中に手を入れた。


「ひゃっ!」
「感度が良ければそれでいい……」
「じょっ……ふぁっ……やぁっ!」


片手で胸をいじりつつ、空いた手で器用にブラを脱がせてしまう。これでメイがつけている衣類はショーツだけとなった。



胸を揉みながら、もう一方の手が遂にメイの秘部に向かった。
ショーツの上からそっと筋を撫でると、既にメイはもう濡れているようだった。


「気持ちいいか?」
「ん……、じょ……ぃ……」


息も絶え絶えに、メイは答える。


「なあメイ」


ジョニーは訊ねた。


「……怖くないのか?」
「……ジョニーなら、いいの」
「……そうか」


メイは子供のような思考をする。わがままで手がつけられない問題児だ。しかし、情熱的で一途でもある。
メイは続ける。


「アタシにはジョニーがいるの。 アタシにはジョニーしかいらないの。 ジョニーならアタシはなんでもいいの」
「……メイ」
「ね、だから、離れないでね? ずっと傍にいてね? アタシを嫌いにならないでね?」
「……わかったよ」
「……ジョニー」


メイの瞳から涙が溢れた。それが何故だかメイにはわからなかったが、しかし涙は止まらなかった。
それは、ジョニーを心の底から愛した証だった。それを失う事が恐ろしくて、それで流れた涙だった。



ジョニーがショーツを取り払った。メイの部分が露になる。
指でそこを刺激してみる。

「あぁんっ! ……ふぁっ!」

メイは体を弓なりに逸らせて感じた。その部分はもはやビショビショになっている。



挿入は座位で行う事にした。ジョニーとメイの体格差ならそれが一番いいように思えたからだ。メイを抱いてやれるからだった。


「行くぞ……」
「うん」


ずっ



メイの処女が散った。その証がジョニーの腿を伝って下に垂れたが、メイはあまり痛みを感じなかった。喜びだけだった。
また一滴、涙が頬を伝った。


「痛いのか?」
「ううん……嬉しいだけ……」


そうか、と言ってジョニーはメイにキスをした。なんと言っても直後は痛いだろうというジョニーの配慮だった。


(たばこの匂い……、ジョニーの匂い……。アタシを拾ってくれたひと。アタシに名前をくれたひと。いちばん大事なひと……)


「ジョニー」
「ん?」
「動いていいよ」
「……ん」
「アタシで気持ち良くなってね」
「……ん」


ジョニーがそっと動き出す。メイはひり付くような痛みを覚えたが、しかし唇を噛み締めて堪えた。
キスをする。唾液の交換をすると溢れた唾液が口の端から顎を伝って結合部へ落ちた。それから、何故かあまり痛みを感じなくなった。


「ちゅっ……ちゅば……」
「っはぁ……はあっ……んぁっ……」


いつしか、メイは自分からも腰を動かしていた。ジョニーの首に手を回し、ジョニーの目を見つめながら、メイは行為に溺れた。



「はぁん!ふぁっ、やあ、ふぁっ!」


「はっ、あっ!んんっ!んあっ!」


淫猥な音が部屋に響いたが、メイの耳にはもはやその音すら聞こえなかった。あるのはただ二人の鼓動と、息遣いだけだった。


「ジョニー気持ちい……?」
「ん?」
「アタシの、中……気持ちい、かなっ?」
「……ああ……」
「……ふぁっ……!? 中で……おっきくっ……!」


そして……二人の距離が狭まっていく。


「じょっ、にぃっ、こわいよっ、何かっ……、ジョニー!」
「大丈夫、俺はここにいるから……メイ、そろそろいくぞっ……」
「じょにぃ……好きっ、だいすきぃっ……!!」
「クッ……!」


どくん!


そしてジョニーは、メイの中で果てた。






    ★    ☆    ★    ☆





そしてまた海の上。相変わらず子供のようなやり取りをしているジョニーとメイの前をディズィーが通りがかった。


「あ、ねえ、メイさん。 あの港町で何かあったんですか?」
「え、え!? な、何にもないよっ! ディズィーがなんでそんな事知ってるのっ!?」
「こ、こらテメェ墓穴掘ってんじゃねェ! あ、いや、なんでもないんだ。 しかしディズィー、なんでそう思ったんだ?」
「あ、別にたいした事じゃないんで……あ、いや。 あの港町を出てから、メイさんが扉を壊す事がなくなったから……」
「「あー。」」

メイとジョニーの声がハモる。

「……?」
「ああ、うん、すっげぇ説教しといたからな、俺」
「そ、そうそう。 ……はぁ。凄かったぁ、ジョニーの説教……」
「ば、ばか……!」
「……???」


そそくさと立ち去る二人を不思議そうに見送るディズィーであった。


「でも……この買い置きの50個の蝶番、どうしよう……」









fin



    ★    ☆    ★    ☆


2004年10月3日、14:56:40

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