パパとサニー
「きゃあー!!!大作君!!!!」
そのとき自分でもなにがどうなったのかってわからなかったの。
すっごく頭が熱くなって目の前が赤くなって・・・・
ドーンって大きな音がして・・・登ってた木が・・・
私が・・・サニーがしたの・・・・
ただ落ちそうになった大作君の手をつかんであげようって思ったのに
助けてあげようって思っただけなのに・・・・・・・・
「おい!救護班こっちだ!!サニー様を!小僧などどうでもいいっ」
「うわっだめだ、まだトランス状態で近寄れない!!」
「仕方ないっセルバンテス様をお呼びしろ早く!」
どうしたの?・・・どうしてみんな・・・・頭がいたい・・・いたい・・・パパぁ・・・
大作君・・・頭から血が・・・サニーが・・・サニーがしたの・・・・
「申し訳ございませんセルバンテス様!!少し目を離した隙にっ」
「こ、これはいかん!!サニー!!」
「セルバンテス様近づくと危険です!!」
「どけ!お前たちは下がっていろ!!」
おじ様・・・サニーどうしたの?
「こんなことになるとは・・・サニー!私の目を見なさいっ」
目・・・?おじ様・・・の?
おじ様の目・・・色が・・・・・・・・・・・・・
「そうだ私の目だけ見ていなさい、さあ大丈夫だから目だけを・・・」
なんだか身体が・・・
頭が・・・・軽く・・・・
「さあ早く運べっ、いいかレベル5の遮蔽治療室を使いVS03=Y型を5ml血液注射しろ。後で私もすぐに行く!・・・おい!何をやっている大作君も怪我をしているじゃないか!早く運ぶんだっ!!!」
だいさくくん・・・ごめんね・・・・・・・・・
サニー、夢をみたの
パパ・・・赤ちゃん抱きかかえて走ってる・・・・
まわりはこわれたたてものばっかりで
明かりがなくってまっくらで、火事なのかな、燃えてる火だけが明るいの
車も、電車もこわれてうごいてないの
人も・・・うごいてない人が多くって・・・・
たくさんたくさんうごいてない人がいて・・・
パパはその中を・・・サニーを抱きかかえて走ってるの・・・・
「サニーちゃん、気がついたかい?」
パ・・・・おじ様・・・うん・・・ここはどこ?病院?
「そうだよ、サニーちゃんちょっと熱がでただけなんだ。寝ていれば治るから」
・・・・・・そう・・・なの・・・うん、頭がとってもいたかったのにもうなんともなくなってる・・・・あ、おじ様大作君は?大作君ケガしたの、サニーの、サニーのせいでケガしたの!どうしよう!どうしようおじ様!
「違うよ、サニーちゃんのせいじゃあないから安心したまえ」
ううん、サニーがやったの。サニーが大作君にケガさせちゃったの。ほんとうにごめんなさい・・・・ごめんな・・・・さい。
「サニーちゃん・・・・」
おじ様、どうしてうつむくの?
それからサニーは大作君がいる「基地」の病院からいつもくらしている「本部」の「メディカルセンター」っていうところに運ばれたの。
樊瑞のおじ様が泣きそうな顔しておみまいにきてくれた・・・しんぱいかけてごめんなさいおじ様。ううん、もう頭はいたくないの。サニーもう大丈夫お熱下がったみたい。でももう少し寝てなさいってセルバンテスのおじ様が言ったから・・・はい。ありがとうございます樊瑞のおじ様。
それからサニーはひとりでいっぱい考えたの、大作君にあやまらなくっちゃ、血が・・・出てたもん・・・いたいよね・・・サニーをゆるしてくれるかな・・・。またいっしょに遊んでくれるかな・・・。こんど会ったとき大作君に「ごめんね」ってあやまって・・・そうだ、クッキーを持っていこう。チョコがついたクッキーなら大作君も大好きだよね?2人で食べてまたお絵かきしたいな。
「寝ていないのか」
「パパ!」
パパ来てくれたんだ、しんぱいかけてごめんなさい・・・。
「まったく・・・セルバンテスがなにやらコソコソしているかと思ったら・・・お前と、どこぞの子どもとを・・・こうなる可能性もあるのをわかっていながら何を考えているのだあの男はっ!」
パパ、セルバンテスのおじ様を怒らないで。サニーがわがまま言ってお願いしたの、おともだちが欲しいって。それで・・・それでセルバンテスのおじ様が・・・・。サニーが悪いの、ごめんなさい・・・。
「その子どもとどうなったのかは頭に直接見えたからな・・・わかった・・・・わかっている・・・セルバンテスは悪くない、ましてやサニーお前も何も悪くは・・・ない。謝る必要などどこにもない、謝らなくて・・・いい・・・」
パパ?どうしたの?
「本当に悪いのは・・・私だ」
どうして?
「私の子であり血を受け継ぐばかりに・・・」
???
どうして?パパが悪くってあやまるの??
「こんなことになるのなら・・・・・ずっと独りでいればよかったのだ・・・・・」
パパはサニーの横に座ってセルバンテスのおじ様みたいにうつむいたの。
サニーはパパの言葉がわからなかったけどとっても悲しくっなって
悲しくなって・・・
「あのねサニーパパの夢を見たの、パパが赤ちゃんのサニーを抱いて走ってたのよ?」
「夢・・・?・・・私が?」
「パパ、サニーを落とさないようにしっかり抱いてくれてたの、わかったの」
「そ、それは・・・まさか・・・」
「だからサニーは・・・・パパの子で良かったって、思ったの・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
パパ変な顔になっちゃった。でも本当にそう思ったんだもん。
ね、パパ、パパ?・・・まだ変な顔になってる、うふふおかしいの。
あ、そうだあれをパパにわたさなきゃ・・・どこへ・・・あ、机の上にあった。
ねぇパパあれ使ってみて?
「なんだこれは」
「おともだちの子から貸してもらった接着剤、切っちゃった『おやこのえん』をこれでひっつければいいんだって。すぐつかなくってもセロテープで貼り付けておけばしっかりつくかもって、言ってたの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「パパ、これ使ってみてサニー『おやこのえん』ってわかんないから・・・
「・・・・・・・・・・・・そうか」
「ひっつくといいな・・・だってそれが切れてるからサニーはパパといっしょに暮らせないんでしょ?ひっつくとサニーはパパといっしょにいられるもの」
「・・・・・・・・・そう・・・・・・か・・」
パパ?
パパどうしたの?
大作君から借りた接着剤をパパはスーツのポケットにいれて「もう寝ていろ」ってサニーに言って出ていっちゃった。
それから三日たってセルバンテスのおじ様がサニーのおみまいにきてくれたの。もうサニー大丈夫なのに樊瑞のおじ様が「まだ休んでいなさい」って・・・おじ様って心配しすぎなの。
「ふふふ、いいじゃあないかサニーちゃん。でも本当に大丈夫かい?」
はい、セルバンテスのおじ様にも心配かけちゃって・・・
「いやいや、謝らないでくれたまえ。悪かったのはおじ様の方なのだから・・・」
ううん、違うの。パパはおじ様は悪くないって言ってたの。パパがねパパが悪いんだって・・・言ってたの・・・どうして悪いのかな・・・おじ様どうして?
「・・・・・・・・どうして・・・かな、おじ様にもわからない・・・・な・・・」
またおじ様うつむいちゃった・・・。ねぇおじ様大作君は大丈夫?
「ん?あ、ああ大作君は元気にしているよ、ところでね・・・・大作君なんだけど近いうちにお父さんのお仕事の都合で遠くへ引っ越すことになったんだよ・・・・」
「え、大作君が?・・・・そうなの・・・おともだちになれると思ったのに・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あ、そうだ大作君から借りた接着剤返さなきゃ・・・
「ああ、それならね大作君が『あげるよ』って言ってたからサニーちゃん使いたまえ」
「本当?おじ様大作君に『ありがとう』って言ってくれる?」
「もちろんだよ」
「それと・・・『ごめんね』って・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あれから・・・・・
あれからだいぶたつけどサニーはまだパパといっしょに暮らせないでいて
でも
すぐにひっつかなくってもセロテープで止めておけばそのうちひっつくんだって大作君が言ってたからもう少し時間がかかるんだと思うの。
きっとサニーのパパがセロテープで止めてくれてるから、大丈夫よね?大作君。
END
「きゃあー!!!大作君!!!!」
そのとき自分でもなにがどうなったのかってわからなかったの。
すっごく頭が熱くなって目の前が赤くなって・・・・
ドーンって大きな音がして・・・登ってた木が・・・
私が・・・サニーがしたの・・・・
ただ落ちそうになった大作君の手をつかんであげようって思ったのに
助けてあげようって思っただけなのに・・・・・・・・
「おい!救護班こっちだ!!サニー様を!小僧などどうでもいいっ」
「うわっだめだ、まだトランス状態で近寄れない!!」
「仕方ないっセルバンテス様をお呼びしろ早く!」
どうしたの?・・・どうしてみんな・・・・頭がいたい・・・いたい・・・パパぁ・・・
大作君・・・頭から血が・・・サニーが・・・サニーがしたの・・・・
「申し訳ございませんセルバンテス様!!少し目を離した隙にっ」
「こ、これはいかん!!サニー!!」
「セルバンテス様近づくと危険です!!」
「どけ!お前たちは下がっていろ!!」
おじ様・・・サニーどうしたの?
「こんなことになるとは・・・サニー!私の目を見なさいっ」
目・・・?おじ様・・・の?
おじ様の目・・・色が・・・・・・・・・・・・・
「そうだ私の目だけ見ていなさい、さあ大丈夫だから目だけを・・・」
なんだか身体が・・・
頭が・・・・軽く・・・・
「さあ早く運べっ、いいかレベル5の遮蔽治療室を使いVS03=Y型を5ml血液注射しろ。後で私もすぐに行く!・・・おい!何をやっている大作君も怪我をしているじゃないか!早く運ぶんだっ!!!」
だいさくくん・・・ごめんね・・・・・・・・・
サニー、夢をみたの
パパ・・・赤ちゃん抱きかかえて走ってる・・・・
まわりはこわれたたてものばっかりで
明かりがなくってまっくらで、火事なのかな、燃えてる火だけが明るいの
車も、電車もこわれてうごいてないの
人も・・・うごいてない人が多くって・・・・
たくさんたくさんうごいてない人がいて・・・
パパはその中を・・・サニーを抱きかかえて走ってるの・・・・
「サニーちゃん、気がついたかい?」
パ・・・・おじ様・・・うん・・・ここはどこ?病院?
「そうだよ、サニーちゃんちょっと熱がでただけなんだ。寝ていれば治るから」
・・・・・・そう・・・なの・・・うん、頭がとってもいたかったのにもうなんともなくなってる・・・・あ、おじ様大作君は?大作君ケガしたの、サニーの、サニーのせいでケガしたの!どうしよう!どうしようおじ様!
「違うよ、サニーちゃんのせいじゃあないから安心したまえ」
ううん、サニーがやったの。サニーが大作君にケガさせちゃったの。ほんとうにごめんなさい・・・・ごめんな・・・・さい。
「サニーちゃん・・・・」
おじ様、どうしてうつむくの?
それからサニーは大作君がいる「基地」の病院からいつもくらしている「本部」の「メディカルセンター」っていうところに運ばれたの。
樊瑞のおじ様が泣きそうな顔しておみまいにきてくれた・・・しんぱいかけてごめんなさいおじ様。ううん、もう頭はいたくないの。サニーもう大丈夫お熱下がったみたい。でももう少し寝てなさいってセルバンテスのおじ様が言ったから・・・はい。ありがとうございます樊瑞のおじ様。
それからサニーはひとりでいっぱい考えたの、大作君にあやまらなくっちゃ、血が・・・出てたもん・・・いたいよね・・・サニーをゆるしてくれるかな・・・。またいっしょに遊んでくれるかな・・・。こんど会ったとき大作君に「ごめんね」ってあやまって・・・そうだ、クッキーを持っていこう。チョコがついたクッキーなら大作君も大好きだよね?2人で食べてまたお絵かきしたいな。
「寝ていないのか」
「パパ!」
パパ来てくれたんだ、しんぱいかけてごめんなさい・・・。
「まったく・・・セルバンテスがなにやらコソコソしているかと思ったら・・・お前と、どこぞの子どもとを・・・こうなる可能性もあるのをわかっていながら何を考えているのだあの男はっ!」
パパ、セルバンテスのおじ様を怒らないで。サニーがわがまま言ってお願いしたの、おともだちが欲しいって。それで・・・それでセルバンテスのおじ様が・・・・。サニーが悪いの、ごめんなさい・・・。
「その子どもとどうなったのかは頭に直接見えたからな・・・わかった・・・・わかっている・・・セルバンテスは悪くない、ましてやサニーお前も何も悪くは・・・ない。謝る必要などどこにもない、謝らなくて・・・いい・・・」
パパ?どうしたの?
「本当に悪いのは・・・私だ」
どうして?
「私の子であり血を受け継ぐばかりに・・・」
???
どうして?パパが悪くってあやまるの??
「こんなことになるのなら・・・・・ずっと独りでいればよかったのだ・・・・・」
パパはサニーの横に座ってセルバンテスのおじ様みたいにうつむいたの。
サニーはパパの言葉がわからなかったけどとっても悲しくっなって
悲しくなって・・・
「あのねサニーパパの夢を見たの、パパが赤ちゃんのサニーを抱いて走ってたのよ?」
「夢・・・?・・・私が?」
「パパ、サニーを落とさないようにしっかり抱いてくれてたの、わかったの」
「そ、それは・・・まさか・・・」
「だからサニーは・・・・パパの子で良かったって、思ったの・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
パパ変な顔になっちゃった。でも本当にそう思ったんだもん。
ね、パパ、パパ?・・・まだ変な顔になってる、うふふおかしいの。
あ、そうだあれをパパにわたさなきゃ・・・どこへ・・・あ、机の上にあった。
ねぇパパあれ使ってみて?
「なんだこれは」
「おともだちの子から貸してもらった接着剤、切っちゃった『おやこのえん』をこれでひっつければいいんだって。すぐつかなくってもセロテープで貼り付けておけばしっかりつくかもって、言ってたの」
「・・・・・・・・・・・・・・・・」
「パパ、これ使ってみてサニー『おやこのえん』ってわかんないから・・・
「・・・・・・・・・・・・そうか」
「ひっつくといいな・・・だってそれが切れてるからサニーはパパといっしょに暮らせないんでしょ?ひっつくとサニーはパパといっしょにいられるもの」
「・・・・・・・・・そう・・・・・・か・・」
パパ?
パパどうしたの?
大作君から借りた接着剤をパパはスーツのポケットにいれて「もう寝ていろ」ってサニーに言って出ていっちゃった。
それから三日たってセルバンテスのおじ様がサニーのおみまいにきてくれたの。もうサニー大丈夫なのに樊瑞のおじ様が「まだ休んでいなさい」って・・・おじ様って心配しすぎなの。
「ふふふ、いいじゃあないかサニーちゃん。でも本当に大丈夫かい?」
はい、セルバンテスのおじ様にも心配かけちゃって・・・
「いやいや、謝らないでくれたまえ。悪かったのはおじ様の方なのだから・・・」
ううん、違うの。パパはおじ様は悪くないって言ってたの。パパがねパパが悪いんだって・・・言ってたの・・・どうして悪いのかな・・・おじ様どうして?
「・・・・・・・・どうして・・・かな、おじ様にもわからない・・・・な・・・」
またおじ様うつむいちゃった・・・。ねぇおじ様大作君は大丈夫?
「ん?あ、ああ大作君は元気にしているよ、ところでね・・・・大作君なんだけど近いうちにお父さんのお仕事の都合で遠くへ引っ越すことになったんだよ・・・・」
「え、大作君が?・・・・そうなの・・・おともだちになれると思ったのに・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あ、そうだ大作君から借りた接着剤返さなきゃ・・・
「ああ、それならね大作君が『あげるよ』って言ってたからサニーちゃん使いたまえ」
「本当?おじ様大作君に『ありがとう』って言ってくれる?」
「もちろんだよ」
「それと・・・『ごめんね』って・・・」
「・・・・・・・・・・・・・・」
あれから・・・・・
あれからだいぶたつけどサニーはまだパパといっしょに暮らせないでいて
でも
すぐにひっつかなくってもセロテープで止めておけばそのうちひっつくんだって大作君が言ってたからもう少し時間がかかるんだと思うの。
きっとサニーのパパがセロテープで止めてくれてるから、大丈夫よね?大作君。
END
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