女の子は得てして誕生日を聞くものです。
「誕生日、っていつ?」
「2月・・・9日」
「何その間」
「うっせ」
「っていうか9日!?過ぎてるじゃん」
「そーだな」
「なんで言ってくんないの!?」
「あぁ!?知るかよ!」
「馬鹿!ばかっ!」
「アァ!?」
お祝いしてあげたかったのに!
++++++++++++++
「ミルクねぇのか」
「? そこにポーションミルクあるじゃん」
「・・・これ、マズい」
「ワガママ」
「なんか薬品の味っつーか・・・これはミルクじゃねぇ。認めねぇ」
「そのまま飲めば?」
「苦い」
「こっどもー」
「うっせぇよガキっ」
「うっさいしらがっ!!」
+++++++++++++
「ボクはジョニーを守るんだ。地球がひっくりかえったって爆発しちゃったって守るんだ」
少しあきれて、でもきっとやり通すような気もしながら、
頬杖をついてそんな彼女を見つめる。
じゃあ俺はお前を守るよ
恥ずかしすぎて口には出せなかった。
++++++++++++
「なんでいつも窓から入ってくるかなあ」
呆れながらも、もうどこかあきらめたような顔をして
メイは自分のベットにぽすんと座る。
「ドアも窓も変わんねぇだろ」
「・・・まあ天井とか床から出てきた時よりはマシだけどさ」
「テーブル投げつけてきたよなお前」
「だってびっくりしたんだもん!だいたい鍵壊すしさっ」
「鍵なんざかけるのが悪ィんだよ」
「あんたねえ!」
+++++++++
『メイ』
呼ばれて振り替えると、そこにはチップがいた。
少しだけ頭が右に傾いていて、今自分の名前を呼んだことさえ、
口を開くという動作が不自然に思えるほどの
何日も寝てないような顔をして、
もう一度自分の名前を呼ぶ。
『メイ』
口だけしか動いていない。
「・・・何?ちょっと、どうしたの・・・」
駆け寄ると、ゆらりと腕がこっちに伸びてきた。
手首から先はだらんと下がって、指先にまったく力は入っていないような、
まるで最初から動くものではないような、手。
チップの指先がメイの体に触れると、
耐えられなくなったかのように、チップの指先がぱしゃ、と
水のように音たてて崩れた。
べしゃべしゃべしゃ、と
まるで腕が泥でできていたかのように簡単に崩れていく。
「・・・・-------おい!」
「・・・う?」
「・・起こそうか迷った」
けどあまりにもうなされてたから。・・・と彼は言いたかったのかもしれない。
手を握られている感覚が伝わってくる。すがるように握り返した。
「とけてない?」
「・・・・・・・あ゛?」
(悪夢を見た話)
+++++++++
「・・・なあに?」
メイは答えが返ってこないとなんとなく思いつつも、訊ねる。
こういうとき、あまりチップは喋らない。
チップの手は暖かくも冷たくもない。
髪に触れ、指の背で涙をぬぐわれるように頬を撫でられる。
赤い眼が少し泣いているように見えた。それは多分気のせいだろうけど。
こういうときの彼の目を見ていると、
優しい気持ちとせつない気持ちが混ざったような、変な気持ちになる。
言葉はいらない。だから出てこない。
そして多分彼もそれを望んでいない。
幸せが溢れるようなこの気持ち。
いとしい。
+++++++++
「・・・どうした」
「なんで?何が?」
ぽす、とメイがチップの胸あたりに顔をうずめながら、
そう言った。
「・・・・・」
メイの背中に手をまわして、視線を少し下に落とす。
チップからは、彼女の表情は見えなかった。
「・・・寒くなってきたな」
「そうだね」
++++++++
ちょっとブルーなメイと
それに気付くチプ
萌→自覚無自覚関係なくチップにくっつくメイ
それに気付くチップ
+++++++++
03.13 (GG メイチ イメージ)
13回喧嘩して
13回仲直りして
13回キスをして。
+++++++
(息してんのカナ)
これで口と鼻を塞いだりしたら本当に反応が返ってこなさそうなのでそれはしなかったが、
静かに深く眠るチップの顔に視線を落とす。
なにより彼の眠りを妨げることはしたくなかった。
眠ることが好きなのに、うまく眠れないことを知っているのでなおさらだった。
前触れもなくふらりとやってきて、
「どしたの」ときいたとたん「ねみい」と言って倒れこんできた。
めずらしいこともあるものだ。眠いだなんて。
彼の髪を撫でたい気分になったが、
それは我慢した。
チップがおきてからでも遅くは無い。
なにより、もう少しチップの顔を見ていたかった。
「いつまで寝てんのさ」
思ってもないことを、つぶやいた。
+++++++++
ぺと、とメイの手のひらがチップの背中にくっつく。
「・・・んだよ」
顔だけ後ろを向いて、羽織ろうとしたジャケットをつかんだ手を止める。
ぺたぺたぺちぺちと素肌を叩くメイに怪訝な表情を向けると、
メイがむーっと頬を膨らませた。
「・・・・・」
何か怒らせるようなことをしたかと思考を巡らしていると、
後ろからがばりと抱きつかれた。
「・・・?」
疑問符を浮かべたのは何か違ったから。
抱きつく、というよりは何かを調べるような・・・
「・・・やっぱり」
「あ?」
恨めしそうなメイの声と顔。
「痩せたでしょ」
「・・・は?」
「絶対ヤせた。細くなってる。ずるい」
「ずるいってお前・・・・」
「やだ。ズルイ。ずるい。やだやだ」
「何がヤなんだよ・・・」
「ばーか!」
++++++++
++++++++
+++++
+++++++
「誕生日、っていつ?」
「2月・・・9日」
「何その間」
「うっせ」
「っていうか9日!?過ぎてるじゃん」
「そーだな」
「なんで言ってくんないの!?」
「あぁ!?知るかよ!」
「馬鹿!ばかっ!」
「アァ!?」
お祝いしてあげたかったのに!
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「ミルクねぇのか」
「? そこにポーションミルクあるじゃん」
「・・・これ、マズい」
「ワガママ」
「なんか薬品の味っつーか・・・これはミルクじゃねぇ。認めねぇ」
「そのまま飲めば?」
「苦い」
「こっどもー」
「うっせぇよガキっ」
「うっさいしらがっ!!」
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「ボクはジョニーを守るんだ。地球がひっくりかえったって爆発しちゃったって守るんだ」
少しあきれて、でもきっとやり通すような気もしながら、
頬杖をついてそんな彼女を見つめる。
じゃあ俺はお前を守るよ
恥ずかしすぎて口には出せなかった。
++++++++++++
「なんでいつも窓から入ってくるかなあ」
呆れながらも、もうどこかあきらめたような顔をして
メイは自分のベットにぽすんと座る。
「ドアも窓も変わんねぇだろ」
「・・・まあ天井とか床から出てきた時よりはマシだけどさ」
「テーブル投げつけてきたよなお前」
「だってびっくりしたんだもん!だいたい鍵壊すしさっ」
「鍵なんざかけるのが悪ィんだよ」
「あんたねえ!」
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『メイ』
呼ばれて振り替えると、そこにはチップがいた。
少しだけ頭が右に傾いていて、今自分の名前を呼んだことさえ、
口を開くという動作が不自然に思えるほどの
何日も寝てないような顔をして、
もう一度自分の名前を呼ぶ。
『メイ』
口だけしか動いていない。
「・・・何?ちょっと、どうしたの・・・」
駆け寄ると、ゆらりと腕がこっちに伸びてきた。
手首から先はだらんと下がって、指先にまったく力は入っていないような、
まるで最初から動くものではないような、手。
チップの指先がメイの体に触れると、
耐えられなくなったかのように、チップの指先がぱしゃ、と
水のように音たてて崩れた。
べしゃべしゃべしゃ、と
まるで腕が泥でできていたかのように簡単に崩れていく。
「・・・・-------おい!」
「・・・う?」
「・・起こそうか迷った」
けどあまりにもうなされてたから。・・・と彼は言いたかったのかもしれない。
手を握られている感覚が伝わってくる。すがるように握り返した。
「とけてない?」
「・・・・・・・あ゛?」
(悪夢を見た話)
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「・・・なあに?」
メイは答えが返ってこないとなんとなく思いつつも、訊ねる。
こういうとき、あまりチップは喋らない。
チップの手は暖かくも冷たくもない。
髪に触れ、指の背で涙をぬぐわれるように頬を撫でられる。
赤い眼が少し泣いているように見えた。それは多分気のせいだろうけど。
こういうときの彼の目を見ていると、
優しい気持ちとせつない気持ちが混ざったような、変な気持ちになる。
言葉はいらない。だから出てこない。
そして多分彼もそれを望んでいない。
幸せが溢れるようなこの気持ち。
いとしい。
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「・・・どうした」
「なんで?何が?」
ぽす、とメイがチップの胸あたりに顔をうずめながら、
そう言った。
「・・・・・」
メイの背中に手をまわして、視線を少し下に落とす。
チップからは、彼女の表情は見えなかった。
「・・・寒くなってきたな」
「そうだね」
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ちょっとブルーなメイと
それに気付くチプ
萌→自覚無自覚関係なくチップにくっつくメイ
それに気付くチップ
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03.13 (GG メイチ イメージ)
13回喧嘩して
13回仲直りして
13回キスをして。
+++++++
(息してんのカナ)
これで口と鼻を塞いだりしたら本当に反応が返ってこなさそうなのでそれはしなかったが、
静かに深く眠るチップの顔に視線を落とす。
なにより彼の眠りを妨げることはしたくなかった。
眠ることが好きなのに、うまく眠れないことを知っているのでなおさらだった。
前触れもなくふらりとやってきて、
「どしたの」ときいたとたん「ねみい」と言って倒れこんできた。
めずらしいこともあるものだ。眠いだなんて。
彼の髪を撫でたい気分になったが、
それは我慢した。
チップがおきてからでも遅くは無い。
なにより、もう少しチップの顔を見ていたかった。
「いつまで寝てんのさ」
思ってもないことを、つぶやいた。
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ぺと、とメイの手のひらがチップの背中にくっつく。
「・・・んだよ」
顔だけ後ろを向いて、羽織ろうとしたジャケットをつかんだ手を止める。
ぺたぺたぺちぺちと素肌を叩くメイに怪訝な表情を向けると、
メイがむーっと頬を膨らませた。
「・・・・・」
何か怒らせるようなことをしたかと思考を巡らしていると、
後ろからがばりと抱きつかれた。
「・・・?」
疑問符を浮かべたのは何か違ったから。
抱きつく、というよりは何かを調べるような・・・
「・・・やっぱり」
「あ?」
恨めしそうなメイの声と顔。
「痩せたでしょ」
「・・・は?」
「絶対ヤせた。細くなってる。ずるい」
「ずるいってお前・・・・」
「やだ。ズルイ。ずるい。やだやだ」
「何がヤなんだよ・・・」
「ばーか!」
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