忍者ブログ
Admin*Write*Comment
うろほろぞ
[197]  [196]  [195]  [194]  [193]  [192]  [191]  [190]  [189]  [188]  [187
×

[PR]上記の広告は3ヶ月以上新規記事投稿のないブログに表示されています。新しい記事を書く事で広告が消えます。

fff
あの人は昔から暴れるのが好きだったけど、暴走するのも得意な人だ。


・・・いろんな意味で。



「桐生チャ~ン!遊びにきたでぇ」
「・・・兄さん、もう寝る時間です」
突然の来客は、遥が寝ている時間にも関わらず桐生に逢う為にやってきた。
そりゃあ確かに堅気になる以前は夜の生活など当たり前に過ごしていた桐生だったが、遥と堅気の生活をしていく内に身体が夜型から昼型へと変化していき、今では真夜中の1時という時間は休息の時間となっている。
だが対する真島は東城会を抜けて真島建設なるものを立ち上げたにも関わらず相変わらずの夜型体質。
それ故どうしても快く迎えることが出来ないのが現状だ。

「兄さん、仕事忙しいんだから偶には夜くらい寝たらどうですか?」
流石にこのまま玄関先で話すのも近所迷惑になるので一先ず家の中に真島を入れると、桐生は欠伸を噛み殺しながらソファに座る。
正直眠くて仕方がない。
「ん?桐生チャンと一緒やったら寝るでぇ♪」
一応遥を起こさないよう気を使っているのか、真島は小声で話しながら桐生の隣に座りさり気なく腰に手を回してくる。
その声が何だか秘め事をしているようで、鼓動が少し早くなった。
「・・・丁重にお断りします」
このまま真島に付き合っていたら何だかこっちまで妙な気を起こしそうになってくる。
一応明日も仕事があるし、それだけは避けねばと桐生は腰に回った手をパシッと遠慮なく叩くとソファーから立ち上がった。
しかしながら諦めが悪いのが真島だ。
そう簡単に「はい、わかりました」なんて言う筈もなく、立ち上がった桐生の腕を掴むと下から縋るように見上げてくる。
「そんな冷たいこと言わんと、な?」
「駄目です」
「・・・どうしても駄目か?」
「・・・・・・・・・駄目です」
やばい。
これ以上の真島との会話は限りなくやばい。
ここ暫く真島と触れ合っていない日が続いていたから、余計に触れている手から熱が伝わって身体が欲求不満を訴えてくる。



別に真島とそういう行為をするのは嫌な訳じゃない。
ただ加減というものを知らない人だから、やるからにはそれなりの覚悟が必要なのだ。
「・・・そっか、解ったわ」
「兄さん?」
随分と物分りがいい真島の反応に、桐生は不審に思い思わず聞き返す。




・・・すると、行き成り腕を掴まれて口を塞がれた。
「んんっ!!?」
驚く桐生の身体を強引に引き寄せて、開いた口の隙間から舌を割り込ませる。
無意識に逃げ出そうとする頭を後頭部から押さえ込んで口腔を思う存分に味わい、桐生の意識がそちらに向いている隙に真島の手が桐生のズボンの中へと忍び込むと、既にそこは反応の兆しを見せていた。
「ッ!?んーっ!!」
突然の下半身の刺激に漸く桐生もその事態に気付き慌てて抵抗しようと試みるが、真島に先手を打たれてしまってはどうにもならない。
徐に下着ごと前を握り込まれ、やんわりと上下に撫上げらるとそれだけで桐生の身体は熱を帯び始め、これから来るであろう快感への期待に無意識に打ち震えた。
「ハァッ、ハァッ、に、兄さッ、あっ!」
「・・・桐生ちゃん」
次第に抵抗していたはずの手はジャケットにしがみ付くようになり、真島指が動く度にビクビク震える。
ここまでくれば最早桐生に抵抗する術はなかった。
「や、そんな擦らなッああん!」
静寂なリビングにグチュグチュと淫らな音と甘い喘ぎ声が響く。
最早立っていられない桐生は真島の首にしがみ付き、必死に声を抑えようとジャケットに噛み付き耐える。
しかしそれでも洩れる声はどうにもならず、それが余計に真島の理性を煽る結果となった。
「兄さ、もッやめっ」
これ以上ここでは駄目だ。
桐生が残りの気力を振り絞って何とか真島を説得しようと耳元で口を開くと、それを遮るように真島がぼそっと何かを呟いた。
「に・・・さん?」
「わしは・・・」
「?」




「わしは桐生ちゃんと寝るんやぁっ!!」




「寝るの意味が違うだろッ!!!」






くわっ!と目を見開いて叫んだ真島に思わず桐生の突っ込みが入るが、結局桐生の訴えが聞き入れられることはなくそのまま寝室へと運ばれてしまうのであった。





・・・チュンチュン



「おはよう、おじさ!・・・あれ?真島のおじさん?」
朝、目を覚ました遥が挨拶しようと寝室のドアを開けようとすると、勝手にドアが開いて中から何故か真島が姿を現した。
何故真島が桐生の部屋から出てくるのだろうと不思議そうに首を傾げると、真島は二カッと笑って遥の頭を撫でる。
「よう!おはよう嬢ちゃん。桐生チャンはまだ夢の中やで」
「おじさん、いつ来たの?」
「ん~、昨日の夜や。遥ちゃん寝てしもうたから寂しかったでぇ」
「ごめんね。私早く寝る習慣ついてたからどうしても夜起きていられなくて」
「子供はそれでええんやで!寝る子は育つ言うやろ」
「うん!あ、それじゃあご飯おじさんの分も作るね」


遥はにっこりと笑うとパタパタとキッチンへと向かう。
その後姿にヒラヒラと手を振って見送った真島は、時計に目をやると大きな欠伸をして寝室へと戻っていった。


あともうちょっとだけ、恋人との甘い時間を味わう為に。





end





PR
ddd * HOME * ****gggg
  • ABOUT
うろほらぞ
Copyright © うろほろぞ All Rights Reserved.*Powered by NinjaBlog
Graphics By R-C free web graphics*material by 工房たま素材館*Template by Kaie
忍者ブログ [PR]