嬉しい出来事があると自然と進む足取りも軽くなる。通りかかった公園で無邪気に遊ぶ子ども達の姿に微笑ましく目を細めたその時、
「あーっ! 見つけたカイさーん!!」
通りの向こう側から聞き覚えのある甲高い声が響き渡った。街の往来で大声で名前を呼ばれたことに多少の気恥ずかしさを感じつつ、声の聞こえた方向へと振り返ってみると、
「メイさんに、ディズィーさん…?」
駆け寄ってくる2人の少女の姿に瞠目した。いつも行く先知れず気儘に空の旅を楽しんでいる筈の彼女たちが何故ここに?
…答えはすぐに出た。
「カイさん、お誕生日おめでとー!」
「おめでとうございます、カイさん」
走ってきた2人は急ブレーキでカイの前に並んで立つと、揃って明るく祝いの言葉を告げた。
思いがけない場所でであった少女らの、これまた思いがけない祝いの言葉にカイは驚きの表情を隠せない。
カイが固まっていることに気付いているのかいないのか、メイは少女らしいテンションの高さで肩に提げていた大きなバッグの中からクッション大の包みを取り出し、カイへと差し出した。
「はいコレ、ボクとディズィーとジョニーと、それからジェリーフィッシュ快賊団の皆からのプレゼント!」
「えっ、あ、はい、有難うございます…、うわっ?」
促されるままに受け取って、思いがけない重さに危うく一瞬包みを取り落としそうになってしまった。どうやら沢山の品々を一気に包装したものらしい。抱えてみた感じ、重量は悠に5kgはある。目の前の少女はそれこそクッションでも持ち上げるように軽々と取り扱って見せたが、よくよく考えてみれば彼女は総重 300kgある巨大な錨さえ片手で楽々振り回すほどの怪力の持ち主だ。たかだか5kg程度の包みなど、それこそ紙1枚にも等しい程度であるのだろう。…なんだか微妙に複雑ではある。
「こんなわざわざ…有難うございます」
地上に降りた理由は何もカイにプレゼントを渡すためだけではないだろうが、それでも嬉しいことには変わりない。カイは満面の笑みを浮かべ、プレゼンターの少女たちに深々と頭を垂れた。
「あーっ! 見つけたカイさーん!!」
通りの向こう側から聞き覚えのある甲高い声が響き渡った。街の往来で大声で名前を呼ばれたことに多少の気恥ずかしさを感じつつ、声の聞こえた方向へと振り返ってみると、
「メイさんに、ディズィーさん…?」
駆け寄ってくる2人の少女の姿に瞠目した。いつも行く先知れず気儘に空の旅を楽しんでいる筈の彼女たちが何故ここに?
…答えはすぐに出た。
「カイさん、お誕生日おめでとー!」
「おめでとうございます、カイさん」
走ってきた2人は急ブレーキでカイの前に並んで立つと、揃って明るく祝いの言葉を告げた。
思いがけない場所でであった少女らの、これまた思いがけない祝いの言葉にカイは驚きの表情を隠せない。
カイが固まっていることに気付いているのかいないのか、メイは少女らしいテンションの高さで肩に提げていた大きなバッグの中からクッション大の包みを取り出し、カイへと差し出した。
「はいコレ、ボクとディズィーとジョニーと、それからジェリーフィッシュ快賊団の皆からのプレゼント!」
「えっ、あ、はい、有難うございます…、うわっ?」
促されるままに受け取って、思いがけない重さに危うく一瞬包みを取り落としそうになってしまった。どうやら沢山の品々を一気に包装したものらしい。抱えてみた感じ、重量は悠に5kgはある。目の前の少女はそれこそクッションでも持ち上げるように軽々と取り扱って見せたが、よくよく考えてみれば彼女は総重 300kgある巨大な錨さえ片手で楽々振り回すほどの怪力の持ち主だ。たかだか5kg程度の包みなど、それこそ紙1枚にも等しい程度であるのだろう。…なんだか微妙に複雑ではある。
「こんなわざわざ…有難うございます」
地上に降りた理由は何もカイにプレゼントを渡すためだけではないだろうが、それでも嬉しいことには変わりない。カイは満面の笑みを浮かべ、プレゼンターの少女たちに深々と頭を垂れた。
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