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ガチャガチャ、と金属がぶつかる音がして、ガラシャは部屋の中を覗いた。

「…孫?」
「おう。お帰り」
「ただいまなのじゃ。銃の手入れをしておったのか」
「そ。いざというとき使いもんにならなかったら意味ねぇからな」

大事にしていると分かる手つきで銃を扱う。ガラシャは側に寄っていって、隣に腰を下ろした。孫市がちらりと見遣ったが、じっとしているだろうと見当をつけたのか、何も言わずに作業を続けた。

「父上も銃が得意であったのう…」
「へえ」
「こうして手入れしているのをたまに見ておってな。触ろうとして、危ないからと注意されたものじゃ」
「…どうりで大人しくしてるわけだ」

くっくっと孫市が笑うので、銃を置いたのを見計らって目の前の左腕をぺち、と叩いたら、「悪かったって」とあっさり降参された。

「お嬢ちゃんが家族の話するの、珍しいな」
「思い出したからかもしれぬ。孫のも聞かせよ」

きらきらした目で笑いかけられて、孫市も「いいぜ、誰の話がいい?」と、笑い返した。
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