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iii



考える事は貴方だけ


 あつい。
 ただ単純にそう思う。
 何が、と聞かれると答えられないけれど。

 余裕も無いのにそんな事を考えていたら、首筋に痛みが走った。

 「何考えてんねん桐生チャン」
 「何でも、ないっ…あ」

 真島の兄さんの動きが速くなった。
 否、乱暴になった。

 それによって自分の体が大きく反応する。
 兄さんがにや、と笑った。

 「なァ桐生チャン」
 「あッ、っは…なんですか…ッ」
 「今何しとるんワシら」
 「何、って…あ、うあっ…」
 「セックスしてるんやから、ワシ見ろや」

 そこで一気に奥を突かれ、果てた。
 青臭い液体が自分の腹にかかる。
 少し遅れ、中に熱い液体を感じた。

 「っは…兄さ…ん」

 不意にキスをされ、舌を絡ませてくる兄さんの首に腕を回した。
 手放したくない、と言えば少し変だが、離したくない、離してほしくないと思った。

 「桐生チャン」
 「…何です、か」
 「ホンマに可愛えなぁ桐生チャン。離したりせえへんから」

 そう言われたあとも離さないでいたら、中にいた兄さんがまた熱くなって、そのまま二回目。
 こうするつもりじゃ無かったのだが、まぁたまには良いか、と思い、今度は強く抱きしめた。







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